【瀬戸芸2016】3日目直島
8月18日から8月20日の3日間、瀬戸内芸術祭(Setouchi Triennale)2016 に行ってきました。
瀬戸内芸術祭は3年に一度瀬戸内海の島々で行われているアートのお祭りです。
今年は、春(3月20日-4月17日)・夏(7月18日-9月4日)・秋(10月8日-11月6日)と3回に分けて実施されています。
2日目の夕方~3日目は、直島(なおしま)を回りました。
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1日目小豆島編はこちらから
2日目豊島編はこちらから
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豊島の家浦港から直島の本村港までは、船で約20分です。
直島ではゲストハウス”season”に泊まるため、港に送迎に来ていただきました。
seasonのお父さんは、とても良い方だったので、ここでアピールしておきます!
(お父さんの優しさ)
①いろいろなアートプロジェクトへの行き方や、バスの乗り場、町について教えてくれた。
②到着後に「I♥(アイラブ)湯」がある宮浦港へ送ってくれた。
③翌日のチェックアウト後、しかも12時ごろにも関わらず「家プロジェクト」がある本村港まで車で送ってくれた。
感謝感謝です!
seasonの宿泊施設は、自宅横の2階建をゲストハウスとしており、2,3人が同時に宿泊できる部屋が2つあります。離れにはseson2があります。自転車・洗濯機・調理器具も無料で借りられるので、長期滞在にも便利です。
さて、優しいsesonのお父さんに送ってもらい、
夕方からI♥湯に行きました。
入湯料510円です。
▼大竹伸郎作「I♥湯(アイラブユ)」 中の装飾もシュール&ユニークでした。
その後、近くの居酒屋さんで飲み食いし、宿に帰れる最終バス20:45発で宿へ。
居酒屋で食事中、明日来る時間があるか不安だったので、母を店に残し、1人夜8時までのプロジェクトを覗きに行きました。
▼宮浦ギャラリー六区 会期ごとに違う展示をしているようです。
ここでは、現在の町長が、シャーマンによって呼び出された代々の町長と話をするという動画が上映されていました。
非常に奇妙な、真剣なのか、冗談なのか分からない映像でしたが、何だか続きが気になる作品で、翌日長めに滞在して続きを見ることに決めました。
翌朝は、早起きして8時からベネッセハウスのほうへ行きました。
seasonのある積浦(つむうら)からベネッセハウスのあるエリア(つつじ荘)まで自転車で3,4分とかなり近いです。
ベネッセハウスエリアはそこだけの無料シャトルバスも出ているため、自転車を置いて中を歩きました。
つつじ荘から歩くとまず目に飛び込んでくるのがあの黄色の物体です。
▼草間彌生作「南瓜」
ベネッセハウスは宿泊施設、レストラン、ミュージアムショップなどの複数の建物からできています。その周辺にもたくさんの作品が並んでいます。
▼ミュージアムショップ前の像
直島には3つの美術館があります。
ベネッセハウスミュージアムはそのうちの一つ。
そのほかに李禹煥(リ・ウファン)美術館、地中美術館があります。
どれも見ごたえ十分ですが、私が一番気になったのが、地中美術館です。
建物自体が地中に埋まった構造をしており、クロード・モネ、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの3名の作品のために設計されています。
地中美術館のチケット売り場から、美術館までの途中には、モネの庭さながらの庭園があります。
▼地中の庭。モネもこんな庭で絵を描いていたのでしょうか。
地中美術館で、ジェームズ・タレルというアーティストを初めて知りました。
素材はシンプルなのに、光と闇と空間、人の錯覚を利用して、驚きの体験を与える作品が新鮮でした。
ジェームズ・タレルの作品は、直島の本村地区、家プロジェクト「南寺」にもあります。入ってびっくりな体験ができます。
▼入口側から見た「南寺」 ジェームズ・タレル「Backside of the Moon」設計:安藤忠雄
地中美術館からバスと電車で宿へ戻り、家プロジェクトを回りました。
途中、中国新聞のおねえさんに取材をうけつつ、
古い家が芸術作品へリノベーションされたもの、リノベーションされた神社など、10個ほどの作品を見て回りました。
▼家プロジェクト「護王神社」 会談が氷のように見えます。
▼神社に行く途中にあった、ごくろうさまポスト
▼家プロジェクト「はいしゃ」もともと歯医者だったようです。今は自由の女神と2階で顔を合わせられる吹き抜けもあります。
母が先に帰ったため、ぶらぶら一人で歩き回り、気の済んだところでお昼休憩をとりました。
茶粥というもの知らなかったのですが、ほうじ茶の香ばしい香りのするおかゆで、漬物やおかずにも合う味でした。
▼地元の食材を使った茶粥セット@Iwao's Cafe SEVEN ISLANDS 茶粥亭
その後、直島建築シンポジウム第2部、「直島ホール」を建てた三分一博志さんのトークセッションに参加しました。
三分一さんが直島にホールと一軒の住宅を建てたのは、2015年。これらを建てるにあたり、三分一さんは直島の風、水、太陽の動きを2年半かけて調査されたそうです。
住宅建設とは、そこに住む人に寄り添って考えるものなんだと勉強になりました。
▼直島ホール内部。
最後は、宮浦港エリアです。
I♥湯の前に少々探索しましたが、港にwelcomeアイコンとしてたたずむ赤い物体に近づくのは初めてです。
▼草間彌生「赤かぼちゃ」
また、港のそばにはもう一つのシンボルがあります。
▼直島パヴィリオン 暗くになるとライトアップされ、港を照らします。
一通りの直島を見て回り、宮浦港から船で岡山県の宇野港へ移動しました。
直島と岡山はフェリーで20分と非常に近いです。
▼最後の思い出にオリーブコーラ。オリーブ感は特になし。
宇野港周辺にもたくさんの作品がありました。
島々にまつわるパラパラ漫画があったり、山本哲也の「哲子の部屋」では服の展示やイベントがあったり。
島以外も盛り上がっていました。
▼山下拓也 「士官BigMac▷破滅喘鳴▷『弱弱様Ⅱ』『遅延龍❷』〆」
▼淀川テクニック「宇野のチヌ」
▼JR宇野駅
これで、「瀬戸内芸術祭2016」2泊3日の旅はおしまいです。
小豆島、豊島、直島、宇野港の2016年夏の様子を親子2人旅の目線でお届けしました。
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エピローグ:
隣に座った女性の手には「スプツニ子!」のサイン本が!
思わず声をかけました。
「もしかして、豊島のスプツニ子!さんのトークショーに行かれたんですか?」
「はい。」
私が豊島に行った翌日に、スプツニ子!さんのトークショーがあっていたのです。
そこから会話は盛り上がりました。
彼女は、岡山に住んでいる看護師さんで、倉敷出身であること。書道を長年やっていること。
たった1時間でしたが、意気投合し、岡山駅でお土産に桃と葡萄までいただいてしましました。心温まる時間、ありがとうございました。
倉敷といえば、大原美術館、そして、そこの監視員が主人公である「楽園のカンヴァス(浜田マハ作)」…。そして、NYの現代アート美術館MoMa。
この話もいずれ書ければ書きたいと思います。
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※直島の作品についてより詳しく知りたい方はベネッセアートサイトのHPへ
Thank you for reading!!
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<瀬戸芸めぐりの必需品>
1.作品鑑賞パスポート…5000円で春から秋すべての会期のすべての作品を鑑賞できる。通常かかる入場料が必要な屋内展示もフリーパスの優れもの。作品を鑑賞したらスタンプを押せるので、スタンプラリーも楽しめる。
2.水、日焼け止め、帽子、羽織るもの…熱いです。汗を大量にかきます。焼けます。
<直島での必需品>
1.何らかのガイドブック…アート系を回るなら
2.100円玉…バスで移動する場合は、1回100円です。他の島より安くて便利!
<注意点>
1.有料施設がある…直島は作品鑑賞パスポートがあればほとんど全ての作品がみれますが、I♥湯、地中美術館は別料金がかかります。パスポートがなければ、300円、510円、1540円の鑑賞料が必要な展示もあります。
2.屋内展示はだいたい9:30~17:00までで閉まります。10時からのものや16:30までのものもあるので注意。
3.直島は芸術祭がなくともアートの島と呼ばれ、観光客が多いため、観光客慣れをされているかもしれませんが、民家の近くを通る際は、大声を出したり中をのぞいたりすることがないようにしましょう。